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【台湾グルメ紀行】#7 台中の必食B級グルメ「台中肉員」~台中南區~

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かつてはじめて台中を訪れたときに、台中人の知人にまず連れてきてもらったのがこの「台中肉員」だ。

「肉圓」は中国語読みではロ―ユエンだが、みな台湾語のバーワンと呼んでいる。

当時は台湾グルメもビギナーでどの食べものも食べ慣れておらず、しかもその台中人ともはじめましての挨拶をした直後。人見知りゆえの若干の緊張と全く未知の食べものに「美味しい気がするけれどなんだかよくわからない」というのが正直な感想で、とりあえず残さず全部食べなくてはと少しばかりがんばって食べたという思い出がある。

だけどその後、どんどん台湾にのめり込み、グルメも大抵のものは制覇して、あのときの「肉圓(バーワン)」がどんなものかも理解したり、他のお店のものもいくつか食べてみた。

餃子や肉まんの中に入っているような豚肉ベースの肉餡を在来米粉、さつまいも粉、片栗粉などでつくったでんぷんの皮に包んで蒸し、低温でじっくり揚げたもの。
ジブリの「千と千尋の神隠し」で千尋の両親が豚になる前に食べていたものが肉圓なのではないかという説も見聞きしたことがある。

お店によっては蒸しただけのものもあるが、ここ台中肉員は揚げの肉圓。店頭で揚げている様子も見ることが出来る。

台湾人はもちもちしたものをこよなく愛していて、「もちもち」を「QQ」と表現したりもするが、肉圓もまさにQQ感満載の食べものである。

台中の用事を済ませ、台湾鉄道を使って台北に戻ろうと思ったが、予約していた列車の時間までまだかなり余裕がある。

ふと思い立って、懐かしの台中肉員で早めの夕食を済ませてゆくことにした。

台湾肉員は台中駅の後站と呼ばれる駅裏のエリアにある。
新しくなった台中駅から地図上では徒歩約8分。学習塾が立ち並ぶ大きな通り「復興路四段」を「台中路」に向かって歩き、台中路を越えたらすぐの場所にある。

お店は以前の雰囲気はそのままだが、こんなに綺麗だったかな?と思うくらいに店内はぴかぴかで清潔感がある。

以前は5月で汗をかきながら食べた記憶があったが、大型のクーラーが設置されていてとても快適だった。

肉圓専門店なので、メニューは潔く肉員(45元)と弾力のある魚のつみれ入りスープの魚丸湯(30元)と春雨スープの冬粉湯(30元)の3種類のみ。こういう店は大抵美味しい。

バーワンは一般的には「肉圓」と表記されるがここでは店名もそうだが「肉員」の文字が使われている。

肉員と魚丸湯を注文すると、テーブルに届けられた肉員にはお店特製の白いソースととろみ醤油とパクチーのトッピング。

もちもちの皮としっかりと味の付いた肉餡、そしてこの2種類のタレとパクチーを一緒に口に頬張ると、「こんなに美味しい食べものだったのか」とあのときの知人がここを台中の食事の1軒目に選んでくれたことを理解できた気がした。

食感のもちもち感とタレの甘じょっぱさと豚肉のジューシーな旨味。時々ごろっと大きめの肉も出てくる。

さらに見た目はまるでお湯かな?と思うくらいに透明すぎるほどに透明なスープを口に含んでみると、こちらもしっかり味わいがあり、セロリの風味がアクセントになっている。上品な大きさの魚丸も手作りらしくとても美味しい。

小ぶりなサイズは軽くお腹を満たしたいときにもちょうどよく、今後は台中で台湾鉄道や高速バスを利用する際は立ち寄ることも増えそうだ。そして、肉圓がどんなものかを知りたいときにも元祖台中肉員のここまで足を運んでみるのもいいだろう。

台中肉員

住所:台中市南區復興路三段529號
電話:+886422207138
営業時間:11:00–19:30(水曜休み)
📍 https://maps.app.goo.gl/QVARyKqNXbGh94Gt7